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木はどんどん大きくなり、床から根っこが突き出し、木のてっぺんは家の屋根を突き破ってしまいました。
それでも筆職人は、王子様が喜ぶような変わった筆を探し続けました。
「あの王子が気に入るような筆を探し出せば、一躍、世界一だ!今じゃ、どこもかしこも筆の木を栽培していやがるからなー。一番大きな木を作ったものが勝つに違いないぞ!」
ところがある日、街に嵐がやって来ました。 街中に雨が激しく降り注ぎ、雷が鳴り響きます。
ピカッ バーーーーーン!!
街で一番大きな筆の木は、雷でまっくろこげ。
筆職人の筆の木にはもう筆が実らなくなってしまいました。
そして、フィッチーは立派な筆師になって、新しいお店を開きましたとさ・・・。
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